市民の皆さんご無沙汰しています。お元気でしょうか?
今年の夏は異常な暑さでしたね。
最近は少し大気が不安定ですが、だいぶ、すごしやすくなりました。
建設局長の後藤です。
多くの方々から、「ムクドリ物語の後編はどうなっているのか?」の声が届きました。
申し訳ございません。大変長らくお待たせ致しました。
いつものように、下の写真からご覧下さい。

リニューアル新たな姫路城と、巨大ロボ 「機動警察パトレイバー」 とのコラボですが、ロボットを起き上がらせる(デッキアップ)舞台裏は実は下のようになっていたのです。

「局長、違いますやん。ムクドリ物語でんがなあ~」 「わかっとります。次への布石です。」 「相変わらず前置きが長いですね。」 「すんません。」
私達が長年、頭を悩ませてきた「大手前のムクドリ問題」ですが、街路樹に設置した”新兵器”が効果を発揮し、現在大手前通りからは、確かにムクドリは一掃されています。

内緒で、新兵器の鳥獣被害防除装置の舞台裏を、市民の皆さんだけに、お見せします。

ムクドリが嫌う特殊な音波を不定期のリズムで発生させるように、パソコンでプログラムするのです。

これを独自開発したメーカーの説明によれば、フラクタルインパルス方式といい、野鳥・野生動物に有効な特殊波動を発射する音源システムです。不規則な高速パルスをマイコン・プログラムで生成し、対象動物に向けて発射することで、効果を発揮します。
毎回異なった高速パルスを生成するので、慣れを生じさせることなく、鳥獣の追い出し・追い払いから、野鳥の再飛来、野生動物の再侵入防止まで幅広く活用することができるようです。
この「特殊波動防除装置」は、姫路市が全国に先駆けて先行導入し、効果を上げていたのです。それ以来、道路管理課長はマスメディアから引っ張りだこ。様々な分野からも問い合わせが殺到しているのです。
私達は20年以上前からも、ムクドリを追い払おうと、街路樹の枝を切り落とす刈り込み作業(強剪定)、鳥が嫌がる「忌避音」を流したり、天敵であるふくろうの模型や、嫌がる磁場を出す磁石をぶら下げたり、ムクドリが嫌がるイオンを出す黄色いリボン(しばらくの間は効果があったので、我々は、幸せの黄色いハンカチと呼んでいました。)など、ありとあらゆることに挑戦してきました。
ムクドリの生態についても、かなりの勉強をしてきました。なぜ群れるのか?
敵から身を守ったり、敵を早く見つけたり、食べ物を早く見つけたり、えさ場の良い条件を得るために情報交換をし、あんなにやかましく群れているようだということが、だんだんわかってきました。

群れが密集するのは、タカやハヤブサの攻撃に対する防衛行動だという説があります。(ティンバーゲンの「本能の研究」より)
さすがのタカでも一度になん羽もとらえる事はできないようです。群れのなかの一羽に狙いをつけて襲うのですが、密集した群れでは他の鳥が邪魔で、一羽に狙いをつける事は難しいようです。
勉強の一端を披露しました。お恥ずかしい限りです。
しかし、しかしです。これで問題が解決したとは決して思っていません。これからも、人とムクドリが適正な距離を保ち、より良い関係を築いていけるように、さらに努力を重ねていくことが大切です。
大手前通りのリニューアルを目指す建設局にとっては、とりあえず、ムクドリ様に、大手前通りからは退去して頂きたいのです。
私の心の中に今ほど、「共生」という言葉が重くのしかかっている時はございません。
今日はこの辺で。又、お会いしましょう。
これからも、ムクドリ対策の苦闘、苦悩が続く建設局の後藤より。